ちょっと待って、危険かも!その肩こりと歯の痛み

肩こりで体がズーンと重い。

虫歯はないはずなのに歯が痛い。

背中全体が激しく痛む…。

それなのに病院で検査をしても異常がないといわれて困っている。

 

こんな条件が重なっている人はいませんか?

精神的なものかもしれないとアドバイスされ、安静に過ごしているけど症状が改善せず納得できない…。

 

そう思っている方、これらの症状は恐ろしい病気のサインかもしれません。

たかが肩こり、歯の痛みだと侮ってはいけません。

いったいどのような病気が隠れているのかもしれないのでしょうか。

自律神経失調症


精神的なものかも…。


と診断されたとき念頭に置かれているのが自律神経失調症です。


肩こりや歯の痛みといった症状も自律神経失調症で説明できます。


最近よく聞きますが、どのような病気なのでしょうか。


 


自律神経は私たちの活発な状態と安静な状態を切り替え、内臓や筋肉の動きをコントロールしています。


体を緊張させ活発な状態にする交感神経と、体をリラックスさせ安静な状態にする副交感神経があり、自分の意志ではコントロールすることができません。自律神経のバランスが崩れると、日中でも疲れて眠かったり、夜中寝ているときも筋肉が硬直してしまったりします。(参考:e-ヘルスネット


とくに現代には、大きな音、強い光、コーヒーなどのカフェイン入り飲料など体を強く刺激するものが多く、体の興奮や緊張をほぐしにくい環境が出来上がっています。


この結果、筋肉がうまく休まらないまま疲労が蓄積し、肩こりや背中のコリにつながってしまうと考えられます


肩だけではなくあごの筋肉も緊張します。寝ている最中など、無意識のうちにあごを強く食いしばり、歯ぎしりする機会が増え、歯に痛みを感じることがあります。


自律神経失調症では肩こりや歯の痛みの他、動機やめまい、頭痛や憂鬱感などさまざまな症状が現れます。また肩こりによって首回りの神経が圧迫されることで、ますます自律神経のバランスを崩してしまうことがあります。


肩こりが自律神経の不調を呼ぶ悪循環に陥ってしまわないように、体を温める、ストレスを溜めないなど普段から体のケアを行うことが重要です。


自律神経失調症はさまざまな症状を説明できるので、原因不明の症状があるとき、ある意味「便利」に使われてしまっていますが、すべての症状が自律神経失調症が原因だとは限りません。


もっと恐ろしい病気が隠されている例だってありうるのです。


 


そのうちの一つが微小血管狭心症です。


微小血管狭心症


肩こり・背中の痛みや歯の痛みを同時に感じるとき、心臓病の可能性があります。


心臓に疾患がある場合、心臓だけではなく肩や歯など他の部分にも痛みが現れる場合があります。


これは『関連痛』と呼ばれるものです。


 


心臓に激しい痛みが走ると歯や肩も痛んだり、違和感を覚えたりします。


これが肩こりや背中のコリとなって感じられるのです。


狭心症は心臓の周囲にある冠動脈が狭くなり、心臓に十分な血液が送られなくなってしまう病気です。冠動脈が完全に詰まると心筋梗塞に発展し、処置が遅れると死に至ります。


狭心症は肩こりや背中の激痛、歯の痛みが同時に現れているとき、真っ先にもしかしたらと疑われる病気です。緊急性が高い病気から可能性を試していくのが医療の鉄則ですので、多くの病院ではレントゲン・心電図・心臓カテーテル検査などの検査を行ってくれるはずです。


太い血管が狭まっていたり閉塞していたりする場合、これらの検査で突き止めることができます。しかし微小な血管が閉塞している場合、検査に引っかからないことがあるのです。


これが微小血管狭心症です。


微小血管狭心症では血圧、脈拍は正常、心電図も乱れず、カテーテル検査でも影が小さすぎて見つけられないというケースがあります。そうなると心臓疾患の可能性が見逃され、結局はっきりした原因がわからないという診断になってしまうのです。


 


微小血管狭心症は肩こりや背中の痛み、歯の痛みや吐き気、胃痛など多彩な症状が数時間にわたって持続します。


微小血管狭心症は喫煙や体の冷え、精神的なストレスが誘因になります。はっきりとした原因はわかっていませんが、40代~50代の女性に多く女性ホルモンの変動が関連している可能性が高いと考えられています。最近ストレスが増したと感じている女性の方は特に要注意です。


(参考:日本心臓財団


お医者さんにはすべてを伝えよう


原因が釈然としない様々な体の不調は自律神経失調症だと診断されることが多いのですが、安易に片づけてしまうのは危険です。


たかが肩こり、歯の痛みと侮らず不安があればしっかり検査してもらう必要があります。


微小血管狭心症のような検査に引っかかりにくい疾患が隠されているかもしれないのです。


症状だけではわかりにくい疾患でも、生活習慣など背景までわかると浮き彫りになってくることがあります。


自分の体のことです。


適切な治療を受けられるように、自覚症状や生活背景などの情報はしっかりお医者さんに伝えましょう。


関連記事

冬の肩こり予防。ポイントはコートのサイズ

2017.10.24

日に日に寒さが厳しくなってくるこの季節。増えてくる体の不調が肩こりです。運動不足や冷え込みで、血行不良になってしまうことが原因の一つだと考えられていますが、実は意外なところにも大きな要因が隠れているかもしれません。冬ならではの肩こり対策についてレポートします。

治らない肩こりの意外な原因。内臓疾患が肩こりを引き起こす

2017.04.21

[caption id=attachment_1558 align=aligncenter width=640] 体の中には内臓がぎっしり。関連した不調は体の表側にも現れる。[/caption]ずっと治らない肩こりの原因、実は内臓にあるのかもしれません。日本人の6割以上が悩んでいる肩こり。揉む、伸ば...

肩こりにともなう手のしびれ、原因突き止めるフローチャート

2017.05.01

肩こりや首のこりから、手のしびれまで……。首から肩にかけての違和感をともなう頚椎(骨格や神経)の異常を、一般的には「頚椎症」といいます。実は、頚椎症は肩こりの原因の中でもメジャーな疾患の一つだと考えられているのです。たかが肩こりと侮るなかれ。重度の頚椎症では腕のしびれだけではなく、脚のしびれにまで発...

カテゴリーから記事を選ぶ