肩こりの悩みは病院へ!肩こり外来を活用しよう

目次

最近ではスポーツ外来や肥満外来などユニークな名前の専門外来がある病院が増えています。

病院を使う私たちにとって、どんなときにどこに相談したらいいかわかりやすくて助かりますね。

そんななか、整形外科の看板やホームページなどで目にする機会が増えてきたのが「肩こり外来」

肩こりに悩む私たちにとってはなんだか気になる名前です。

いったいどんな治療を行っているのでしょうか?

気になる肩こり外来って?


「肩こりは病気じゃないから、マッサージ店や整体院に行くのが常識」


「きっと体質的なものだから、病院の先生に相談しても迷惑がられる……」


そう思っていませんか?


肩こりは腰痛に比べて病院で診てもらうという考え方が定着していません。しかし、これは患者側の勝手な思い込みであることが多いようです。


病院(とくに整形外科やペインクリニック)の中には、肩こりのような慢性的な体の痛みでも、もっと積極的に病院の外来を利用してほしいと考えているところも存在しています。


肩こりは一度生じると、そこに疲労物質がたまって新たなこりが繰り返し発生する悪循環がおこることがあり、今起きている症状を鎮めることでこりの連鎖を断ち切ることができる場合があるからです。


そのような病院が、肩こりだけではなかなか病院に行きづらい現状を変えようと、新しく用意した外来窓口というわけです。


一般的に整形外科や神経内科の中の専門外来の一つとして併設されている場合が多く、肩こりの治療を専門的に行っています。


つまり、肩がこる程度では病院に行きづらいという人にオススメなのが、ずばり「肩こり外来」なのです!


どんなことをしてくれるの?


一口に肩こりといっても、その原因は単なる疲れからくるものや、内臓疾患・ホルモン異常などの病気からくるもの、うつ病などの精神疾患によって引き起こされるものまで実にさまざまなものがあります。


このうち単なる疲れやストレス、体の冷え、筋肉の使いすぎといった「病気以外」の肩こりを本態性肩こりといいます。


ほとんどの方が思い浮かべる肩こりとは、この本態性肩こりのことでしょう。


一方、病気によって二次的に引き起こされている肩こりのことを症候性肩こりといいます。


症候性肩こりは頻度はそれほど多くないものですが、放置すると命にかかわる重大疾患が隠れている可能性もあります。


また、他にも、不安や緊張によって収縮する必要のない筋肉が収縮してしまう「心因性肩こり」というものもあります。


本態性肩こりなのか、症候性肩こりなのか、もしくは心因性肩こりなのかは専門知識のない私たちには判断が難しいものです。


肩こり外来の最大のメリットは、隠れているかもしれない疾患を検査することができるということにあるのです。



※3つの分類は近畿大医誌「肩こりの臨床:適切な診断と治療のために」を参照


肩こり外来で行われる診察では、問診票や血圧測定、レントゲンを撮る場合もあります。


まずは、あなたの肩こりが本態性のものなのか、症候性のものなのかを見極める必要があるためです。


肩こりの中にも、稀ですが心臓病や肝臓病といった重篤な病気の関連通として現れているものがあります。(内臓疾患の関連痛について詳しくはこちら


そのため、命にかかわるような病気の可能性から検証していき、もし内臓疾患が疑われるようならMRIなどの検査を行ったり、内科の先生を紹介されたりすることもあります。


肩こりが内科的な病気によって引き起こされているのなら、それぞれの病気を専門的に扱う病院で治療に専念する必要があるでしょう。


 


整形外科やペインクリニックの肩こり外来では、これといった病気がない本態性肩こりに対して、一般的に西洋医学に基づいた治療を行っていきます。


治療法は一般的には腰痛治療と似ていて、物理療法や薬物療法が基本。場合によっては局所麻酔を使ったブロック注射や、薬物を使って筋肉を緩めるボトックス注射といった注射療法を行っているところもあります。


 


物理療法や運動指導などは病院以外の一部施設でも可能かもしれませんが、薬を使った注射療法や薬物療法は医療施設ならでは。整体だけで改善しなかった人にとって、試してみる価値は高いといえるでしょう。


治療の中には保険適用外のものもいくつかあります。トラブル回避のためにも保険が適用されるか事前に確認しながら治療を進めていくといいでしょう。


 


肩こり外来の代表的な治療法


〇物理療法(温熱・電気刺激・牽引)


〇運動療法(ストレッチング・筋力強化)


〇注射療法(ブロック注射・ボトックス注射・トリガーポイント注射など)


〇薬物療法(消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・抗うつ薬)


 


また、無視できないのが病院で相談することによる心理的な変化です。


最近になって、肩こりや腰痛といった慢性的な体の痛みの多くは思い込みや抑うつ状態といった心因性の原因によって長引いていると考えられるようになってきました。


肩こりや腰痛への恐怖心や痛いという思い込みがあると、痛みに対する感受性が高まり、健康な人なら痛みを感じないレベルの刺激でも痛みを感じやすくなってしまうのです。


こうした心因性の痛みを治療する方法として注目されているのが認知行動療法です。


認知行動療法は、これまでの痛みに対する誤解を解き、「ここまでは痛くない」「自分は大丈夫」と考えられるようになることで実際に痛みが軽減するというものです。


信頼のおける病院で相談をすることで、心理的な変化が生じ、症状が軽くなるということも考えられるかもしれません。


肩こり外来の探し方


肩こり外来は、主に整形外科の中の専門外来として設けられています。


まずは近場の整形外科のある病院で治療の相談をしてみましょう。


看板に肩こり外来を掲げていなくても、整形外科であれば肩こり治療の相談に応じてくれるでしょう。


さらに、内科・神経内科の中にも肩こり治療を行っているクリニックがあります。


こちらでは自律神経失調症やうつ病といった精神的な原因からくる肩こりの治療を得意としています。


 


肩こり外来の需要は年々増加していて、ネットで検索すれば多くの病院がヒットします。


口コミも参考にしてみるといいかもしれませんね。


自分では気づかないことも調べてくれる

肩こり外来では、病院の設備を使ってさまざまな検査を実施してくれるので自分では気づかない体の不調を見つけてくれることもあります。


例えば、ただ肩がこっているだけだと思っていたけれど、実は内臓疾患が原因だった……、なんてことも。


肩は体の中でも真っ先に不調を感じやすい部分です。急に肩が激しくこりだしたら精神的、あるいは内科的な疾患がある可能性もあるわけです。


このような人にとって、肩こり外来はまさに駆け込み寺的な存在です。


 


また痛みや違和感といった自覚症状はあまりないけれど、美容院やマッサージ店でいつも「肩がガチガチにこってますね」と言われている人も一度相談してみるといいかもしれません。


自覚症状はなくても筋肉の緊張や神経の圧迫があり、何かのきっかけでつらい症状を感じるようになってしまうことがあるからです。


 


肩こり外来がある病院を上手に活用して、つらい症状を解消しましょう。


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